ネームタンク受講者で、マンガ新連載研究会でもお世話になっている安斎かりん先生の短期集中連載「きょうだいごっこ」が
白泉社「花とゆめ」にて掲載されました!
掲載を祝して特別インタビューを公開いたします!
実はほとんど少女漫画を読んでこなかったという安斎先生━━いったいどのようにして少女漫画を描くようになったのか?
安斎先生の独特のルーツ、注目です!
【お知らせ】本日発売花とゆめ8号に予告載せていただいてます。4/5発売9号より集中連載「きょうだいごっこ」始まります。よろしくお願い致します…!予告カットのせいで一見レジェンド漫画の設定のように見えますが、異性に抱きついても動物になったりしません。紛らわしくてすみません…。 pic.twitter.com/FN4fW049m2
— 安斎かりん@花とゆめ11号掲載中 (@anzaikarin_info) 2018年3月20日
━━「きょうだいごっこ」拝読しました!お若いのに絵が上手すぎます!
どうしたらそんなに絵が上手くなるのでしょうか。
う、上手くないです…笑
なので有益なことは言えないのですが…藤島康介先生と岸本斉史先生の絵が好きで真似していた時期がありました。
それから作画が速いと言われます。
あまり細かいところは気にしないのかなぁ…ある程度イメージに合ってれば正確さは置いておいて描き進めてしまうかもしれないです。でももちろん上手くなりたいので、その時その時に少しずつ描けるものを増やしていっている…かな…?男の子の首筋とかは昔の絵と比べてだいぶ変わった気がしています。
あ、あと作画が安定しない…笑 のでどんどん変わります。同じ絵柄で描かなくちゃとかも気にしないようにしてますね。変化するほうが楽しいので…。
━━首筋の絵すごくセクシーで、楽しんで描かれている印象を受けました。
作画とネームだとどちらが楽しいですか?
時間がいっぱいあればどっちも楽しいです!!笑
時間がないときのネームは本当にしんどいですね…。考え込んでしまうタイプなのでネームの時はいつも時間がなくなって結果しんどいってなります。そこと比較するなら作画は楽です…。ネームよりは幾分か…。
ただ私の場合、台詞ひとつひとつ細かくプロットに書き起こしてからネームに入るので、プロット、ネーム、作画でそれぞれ均等に楽しさ三分割されてる感じはありますね。
━━漫画の描き方はどのように学びましたか?
岸本斉史先生の単行本に“とにかく「シナリオの書き方」みたいなものを読みまくった”と書いてあったので、それを真似しました笑。
本屋さんで読みやすそうな指南本を何冊か買ってみて、それを基盤に映画をみて法則をおさらいしました。
━━安斎先生はいつから漫画を描かれていますか?
ノートに鉛筆で…みたいなのは小学生の頃から描いてました。でもきちんと原稿の状態で描いたのは、大学生になってからです。
━━漫画家を目指したきっかけはなんですか?
元々やりたいことが色々あって、ひとつずつ試して潰していきました。
高校生の頃は演劇をやっていて、声優の養成所に通ってみたりしてました。音楽も好きだったので、作曲して歌ってみたり、ミュージカルのオーディションを受けてみたり。その時に一緒に演劇をやっていた友人にたまたま昔ノートに描いた漫画を見せたら、思った以上の反応があって。それで描いてみてもいいんじゃないか?と思い至り、大学在学中は漫画を描いてみようと…。卒業するまでに受賞するなりの結果が出なければ、一般企業に就職するつもりでした。有難いことに受賞出来て、在学中に一度集中連載も経験させていただけたのと、別名義で同人もやっていたのですがそちらも軌道に乗っていたので、じゃあ漫画一本で、と決心がつきました。
━━好奇心と行動力がすごいです!
同人活動もされていたんですね。どんなジャンルだったんですか?
BLです。二次創作もオリジナルも描いてました。キスシーンとかはむしろ、少女漫画よりBLのほうが参考になるかもしれないです。
━━影響を受けた漫画家や目指している漫画家はいますか?
上にも書きましたが、岸本斉史先生、藤島康介先生。少女漫画を読むようになってからは河原和音先生が大好きです。
━━少女漫画にはあまり影響を受けていないのですね!
元々あまり少女漫画を読む方ではなかったので、在学中の集中連載が終わったあたりで「わたしには少女漫画の素養が足りない!」と実感して少女漫画を読み漁りましたね…。まだまだ勉強不足なのですが、あの頃よりはわかるようになった…と…信じたい…!
━━少女漫画を描く上でこだわっていることはありますか?
明快な漫画を描くことですかね…。あくまでも今は、の話ですが、少女漫画にややこしい漫画はあまり求められていないみたいなので…。ただ最近、何が求められているのかを気にしすぎている気がしているので、もうちょっと自分の色を出せるようにしたいなぁと思っています。
━━「何が求められているのかを気にしすぎてしまう」わかります……
気にせず自分の「萌え」を描くとしたら、どんなものがありますか?
安斎先生の「萌え」を教えてください。
「執着」が好きです。NARUTO、AKIRA、ピンポン、ヒカルの碁が大好きで、どれも共通して描かれているのが「執着」だなぁと。そういう関係性を持ってこられると、もう好きってなります…!でも自分の作品では全然描いてない笑。
━━執着!具体的には誰の何に対する執着にときめきますか?
ナルトとサスケ、金田と鉄雄、ペコとスマイル、ヒカルとアキラ。
親友、ライバル、幼馴染!!このへんの関係性が、接していく内にその一言では表せない感じに泥沼になっていくのが好きです。でも根底にはキラキラ輝いたお互いへの「憧れ」もあって、それがコンプレックスでもあって…みたいな。そんな複雑な心情にどうやって決着をつけるのか、というところに作家の個性が出るような気がします…!私も描きたい!!笑
━━描いてください……!笑
というか今までお話しを聞いてきて、少女漫画よりBLへの想いの方が強いのではと感じたのですが、安斎先生はなぜ少女漫画を描かれているのでしょうか?
そうですよね笑、BLへ想いが強いのは事実です。
でも少女漫画が好きじゃないというわけではなく…。
実は、昔からノートにシャーペンで描いていたのは、ほとんど少女漫画なんです。
少女漫画を描こう!と意気込んで描いたというより、なにかを描こうと思ってペンを動かしたら少女漫画だった、という感覚です。
少し自分の人生を振り返ってみます。小学生の頃は少年漫画が好きで多く読んでいました。BLの熱が一番すごかったのが中学生の頃。高校では演劇にハマっていたので少し漫画からは離れていて、大学では青年漫画をより読むようになりました。
けれど、もっともっと自分の記憶を遡ってみると、少年漫画を読みはじめるずっと前…幼稚園に入る前は少女漫画原作のアニメを飽きるほど観ていたんです。
漫画を投稿しようと思ったときも、何故か描いたのは少女漫画で。周りの友人には「少年漫画とかBLかと思ってた…」って結構驚かれたりしました。私自身も不思議なんですが…。
根底には少女漫画の血が流れているのかなぁ。
だから、色々描きたい!と言いながら、結局少女漫画描くんじゃないでしょうか…笑
BLも機会があれば描きたいですが、その時はその時で。流れに身を任せます!
━━安斎先生のいろんな作品が見られること、楽しみにしております!
本日は貴重なお話ありがとうございました!

安斎かりん icon-twitter
白泉社「花とゆめ」の安斎かりんです。新人です。 new→集中連載『きょうだいごっこ』/『ご自愛ください、八雲くん』『欠ける花火と笑う君』『みのほど知らずのヒーロー』『キス初爆発』『LOOOP』
ものすごい好奇心と行動力による数々の挑戦を経て現在の道にたどり着いた安斎先生。
これからもますます進化していくに違いありません!
そんな安斎先生の最新作、「きょうだいごっこ」最終3話が掲載の花とゆめ11号は2018/5/2発売です!
【掲載】本日発売花とゆめ9号に「きょうだいごっこ」載せていただいてます。短期集中連載全三話の初回です。険悪な仲の兄弟と同居することになって――!?というお話、一言で言うと兄弟飼い慣らしコメディになります。よろしくお願いします! pic.twitter.com/ArI9E2VlIJ
— 安斎かりん@花とゆめ11号掲載中 (@anzaikarin_info) 2018年4月5日
【掲載】本日発売花とゆめ10号に「きょうだいごっこ」第2話載せていただいてます!舞台変わって橘きょうだい学校に行くの回。どうぞよろしくお願いします。 pic.twitter.com/6I58T9oJaW
— 安斎かりん@花とゆめ11号掲載中 (@anzaikarin_info) 2018年4月20日
【掲載】本日発売花とゆめ11号に「きょうだいごっこ」第三話載せていただいてます。おたよりコメントでも書いたのですが、今回のトビラ…男2、女1の黄金構図、ずっとやってみたかったので念願叶った…。集中連載最終話、よろしくお願いします~! pic.twitter.com/HUQ7HZDzfZ
— 安斎かりん@花とゆめ11号掲載中 (@anzaikarin_info) 2018年5月2日