ねむたんインタビュー【あやめゴン太先生】!
新人漫画家がチャンスを掴んだ3つの備え
きっかけは「ツイッター」
ねむたん:今回は実録闘病エッセイ漫画「33歳漫画家志望が脳梗塞になった話」(集英社)が絶賛発売中!!のあやめゴン太先生のコラムを大公開スヤァ
あやめゴン太(以下、あやめ):一人語りだととんでもなく堅っ苦しい文章になってしまうので 今回はねむたんにインタビュアーをしてもらいました。
ねむたん:あやめ先生といえば、個人のツイッターで発表した「33歳漫画家志望が脳梗塞になった話」が話題になり商業デビューにつながったという、まさに今の流行に乗っかった作家スヤァ。っというか 脳梗塞って!びっくりしたスヤァ!
あやめ:病気の事で家族や友人たちに大変心配をかけました。おかげさまで今は元気です。 あの漫画は当時、心配してくれた家族や友人に向けて「元気にすごしているよ~」と伝えたくて日記感覚で描いたけれど、予想以上の大反響で私が一番驚きました。
ねむたん:もともとエッセイ漫画を描くのが得意だったスヤァ?
あやめ:趣味で日記のような四コマは描いていたけど、エッセイ漫画が得意だと感じたことはないです。本当は少年漫画を描きたいし、コミティアでも創作少年漫画ジャンルで参加しています。なので「エッセイ漫画の方がおもしろい」と言われると嬉しい反面少しだけ複雑な気持ちになりますね(笑)
ねむたん:自分の気付かなかった才能が見いだされたってことスヤね。その証拠にWeb連載を同時に2本も獲得して商業デビューできたスヤァ。(※注1)
あやめ:連載の話を頂けたのは本当に「運がよかった」と思います。けれどまたとないチャンス。
「いつかチャンスが巡ってきた時、絶対逃さない!」という気持ちで普段から備えていたからこそ、このチャンスを掴むことができたと思っています。
ねむたん:チャンスを逃さない備えとは?その辺のこと詳しく聞きたいスヤァ~。
新人漫画家がチャンスを掴んだ3つの備え
ねむたん:あやめ先生はチャンスに備えてどんな準備をしてきたスヤァ?
あやめ:「チャンスが来たときすぐに動けること」が大事だと思い、この3つを心掛けていました。
- 作画スピードアップ
- 作業ペースの把握
- 体調管理
人によって「ネタのストックを作る」とか「キャラクター作りを勉強する」等々あると思うけど、私はこの3つに重点を置きました。特に作画スピード!私はプロットとネームにめちゃくちゃ時間がかかってどんどん〆切が迫ってくる・・・そしたら作画スピードを上げるしかない!!っと思い立ったのがきっかけです。
ねむたん:「作画スピードアップ」はどんな事をやるスヤァ?
あやめ:「5分スケッチ」といって、ポーズ集を見ながら5分以内でモデル1体を描き上げます。下書きの段階で人体・ポーズを迷いなく描けるようになれば作画時間を短縮できると考えて始めました。実際、一年半毎日続けて描くスピードは上がりました
あとはペン入れ練習。ちょっとでもサボるとすぐ汚い線になって補正に時間がかかるのでネーム期間中も毎日ペンを握るように癖をつけていました。
ねむたん:毎日コツコツ練習することが大切なんだスヤァ。次の「作業ペースの把握」とはどういう意味スヤァ?
あやめ:作品を完成させるのにどれだけ時間がかかるのか、下書き・ペン入れ・背景・ベタ・トーンなどの各工程作業時間をきっちり計って平均時間を覚えておきます。作業時間がわかれば自分でスケジュールを立てられるし、担当さんとも〆切について相談することができます。さらに私は2本同時連載だったので、両方の仕事に影響がでないよう自分の作業ペースを照らし合わせながら要望を出したりしました。
ねむたん:漫画家に限らず「仕事」をする上でどれだけ時間がかかるのか、知ることは重要スヤね。
あやめ:そうそう。ここで注意したいのが、完成までに「何日かかったか」ではなく「何時間かかったか」。「一日かけて描いた」と言っても「一日(4時間)かけて描いた」と「一日(12時間)かけて描いた」とでは大違いですからね。これを忘れてスケジュールを組むと、地獄を見ますよ(経験者)
ねむたん:最後の「体調管理」は、すごくわかる気がするスヤァ。
あやめ:やる気はあっても体調を崩したら何もかもパァ! 睡眠、超大事!!
ねむたん:言葉に重みがあるスヤァ・・・。
漫画家志望者へ一言
ねむたん:最後に、漫画家を目指す志望者へ一言どうぞスヤァ。
あやめ:自分自身にいつも言い聞かせている言葉ですが「下手でもいいからまずは形にしよう」です。
ネームができない、面白いアイディアが浮かばない、自分の絵が下手に見えて最後まで描き切ることができない、等々、悩みにぶつかって手が止まることが多いと思います。私がそうです。
はっきり言って、最初から完璧なモノなんて作れません。
まずは下手でもいいから形にして、それから少しずつ完璧なモノへ近づけていけば良いのです。
さらに、形にできれば人に見せてアドバイスを貰うこともできます。自分の頭の中だけでは生まれなかった新しいアイディアが生まれるかもしれませんよ?
(注1) 2016年6月にWeb連載が2本同時にスタート。
『それでも絵が描きたいんです』(ピクシブエッセイ)
【試し読みはこちら】
※単行本は「どうせ死ぬなら描いて死ぬ。」に改題
(KADOKAWA・刊)
『33歳漫画家志望が脳梗塞になった話』(ふんわりジャンプ)
【試し読みはこちら】
(集英社・刊)
こちらのクラウドファンディングに協力しています。
【拡散希望】10月29日開催・脳卒中フェスティバルのレポ漫画を描かせて頂くことになりました
— あやめゴン太 (@aya_gon) July 21, 2017
皆様ぜひご参加・応援の程よろしくお願いします
脳卒中者と健常者で協力し、脳卒中フェスティバルを開催したい! #クラウドファンディング https://t.co/EJJaZhhVD2