ネームタンク受講生・藤井あん子先生が講談社デザートでショート連載デビュー!
「ネーム大交流会」での出会いが今回の『肉食男子 霜降くん』連載に繋がったとのことで、連載に至るまでの経緯や漫画を描くときのこだわりなど、いろいろインタビューさせていただきました。
ネームを完成させられずに悩んでいる人、今のジャンルでなかなか結果に繋がらない人へのヒントが詰まった記事になりました!ぜひ読んでみてくださいね!
BL漫画を描いていたら少女漫画デビュー
━━デザートでの新連載おめでとうございます!
藤井先生といえば今まではツイッターでBL漫画を書かれていましたが、今回少女漫画誌での連載となったのはどのような経緯からだったんでしょうか?
本日発売 #デザート12月号 よりショート連載 #肉食男子霜降くん とう作品を掲載させていただきます!とてもキュートなロゴをデザインして下さって嬉しいです😊皆様どうぞ宜しくお願いいたします! pic.twitter.com/cd0R60RzfG
— 藤井あん子@デザート連載中 (@f_anje) October 24, 2019
藤井:ありがとうございます。
ネームタンクさんの「ネーム大交流会」での出会いがきっかけで今回の連載に至りました。
━━そうだったんですね!その時はどんなネームを展示していたんですか?
藤井:その時のネームは、全然少女漫画とは違って、どちらかと言えば少年漫画を意識したネームだったのですが、元デザート編集部編集長のしーげるさんが声を掛けてくださいました。
直接お話ししてみて、隅々まで私のネームを見て下さったんだなと感じました。
しーげるさんの作家さんに対する丁寧な対応や漫画に対しての誠実さも感じて、デザート編集部は信頼できそうだと感じました。
━━しーげるさん、さすがですね(笑)
藤井:その後、現在の担当さんとも打ち合わせをするようになって、雑談の中で「デザートと言う名前の雑誌なのに、今まで食べ物に関する漫画をやった事がない」という話がありました。
「何か新しい要素を取り入れたい」というデザート編集部の考えもあったようで、私の描いたネームについて「唐揚げを食べるシーンがとても印象深かった」とおっしゃってくださり、この編集部と漫画を作ってみたいという思いが出て来ました。
せっかく機会を頂けたのにジャンルにこだわるのはもったいないと思い、思いきって飛び込んだ次第です。
━━思いきったんですね…!
新連載『肉食男子 霜降くん』は少女漫画としてもかなりチャレンジングな作品ですよね。
第1話の全10ページ中、丸々3ページを食べる姿に使っておられたので萌えをひしひしと感じました(笑)
藤井:ありがとうございます。萌えを感じていただけて嬉しいです。
「食べ物をテーマにした連載をしよう」と考えた際、ただ食事をする内容ではつまらないと思ったんです。
それでアイディアを求めて色々な食事に関するドラマや映画を見ていたら、男性の食べる姿ってなんだか萌えるなと感じて。
「この萌えを漫画に活かせないか」と考えたのが新連載のコンセプトに繋がりました。
日常的なシーンへのこだわり
━━藤井先生の作品は、今までのBL漫画も今作の少女漫画も、特別な事件の起こらない日常ものですよね。
展開としては地味になってしまうテーマだと思いますが、面白く見せるためにどんな工夫をされていますか?
藤井:霜降くんで言えば、食べるシーンが一番萌が詰まっている場所なので、食べている姿を、いかにカッコよく魅力的かつドラマティックに描くかを意識しています。
BLも攻めと受けの絡みの中で、受けの照れ顔とか何気ない仕草や言葉などに対して、萌えさせるような感情表現を描くことを意識しています。

BLもある意味、少女漫画だ
━━ちなみにBL漫画を描く時と少女漫画を描く時では、何か違いを感じますか?それぞれで意識していることはありますか?
藤井:以前BLについて他の作家さんとお話しした際、
「BLもある意味、少女漫画だ」
という話になりました。
相手にときめき、愛を育んでいくさまは、根本は少女漫画と同じじゃないかと思います。
違いがあるとすれば、BLには若干少年漫画の要素(ライバルでもあり親友でもあるとか)があり、キャラの立場が対等であることが多いという印象があります。
BLは受け攻めの関係性にどう萌えさせるか、少女漫画は男性キャラをどう魅力的に描くかを意識しながら描いてます。

まずは1P描き上げる
━━藤井先生はいつから漫画を描かれていますか?漫画家を目指したきっかけがあれば教えてください。
藤井:漫画を描き始めたのは社会人になってからでした。
二次創作の同人活動をきっかけに、漫画を描き始めました。
それからしばらくしてツイッターにオリジナルの1Pの日常BL漫画をアップしていくようになったのですが、そこで色々と反応を頂けた時に、漫画を描いて誰かに届ける楽しさを感じ、漫画家になりたいなという気持ちが高まっていきました。
━━社会人になってからだったんですね!
漫画家になりたいと思い始めてから、どのような行動を起こしましたか?
藤井:とにかく漫画を描き上げる事を始めました。
今まで漫画を描いても、描き上がらず中途半端な状態になる事が多かったので、まずは、1P漫画でも良いから作品を描き上げることをしました。

藤井:1P描き上げられるようになったら、徐々にページ数を増やして漫画を描ききる力をつけるようにしました。
それでも、自分の漫画が面白く感じられず、去年東京ネームタンクさんの門を叩いた次第です(笑)
━━ありがとうございます(笑)ネームタンクの講座を受けてみて、漫画の作り方は変わりましたか?
藤井:凄く変わりました。
受講前はネームが全然描けなくて、途方に暮れていたのですが、ネームタンクさんを受講して以来、ネームを描くのが楽しくなりました。
もちろん、アイデアが浮かばない時は苦戦しますが、全く訳も分からず手探りでやっていた時よりも、ネームに取りかかる気持ちも、随分楽になりました。

━━よかったです…!今、ネームが楽しくないという人にはどんな言葉を掛けたいですか?
藤井:ぜひ、ネームタンクさんへ受講して頂きたいです!
1人で悩んでモチベーションが下がって、ネームが楽しくなくなるよりも、ネームタンクさんの先生方や他の受講者さんと、悩みを共有しディスカッションをしていくことで良い刺激をもらい、モチベーションを良い状態にしてネームを書いていけると思います。
━━めちゃくちゃオススメしてくださってありがとうございます…!まずはモチベーションを上げること、本当に大事ですよね。
藤井先生の今後のご活躍、楽しみにしております!本日はありがとうございました!

藤井あん子 icon-twitter
デビューしたての新人マンガ家。イケメンがご飯をモグモグしている姿が好きです。
現在、雑誌デザートでお肉が大好きな高校生が主人公の「肉食男子 霜降くん」連載中(http://go-dessert.jp)◆ライフワークで日常系BL漫画「キリサチ」を描いてます。(https://www.pixiv.net/user/599422/series/42532)◆たまに趣味のファンアート描いたりします。
最終回である4話の校了が、無事終わったと連絡を頂きました。ほっとしたけど、寂しいような…不思議な気持ちです。
— 藤井あん子@デザート連載中 (@f_anje) March 11, 2020
ヒロインの松阪さん。だいぶ可愛く描けてきました。ヒロインなのに鼻血出しまわってコメディキャラになったけど(笑)彼女を描くのは楽しいです。#肉食男子霜降くん pic.twitter.com/CEfpw6WDKC

