こんにちは、東京ネームタンクのごとうです。
今東京ネームタンクでは平日に「自習+相談室」を開いているのですが…
(「自習+相談室」の詳細はこちら)
ここ最近、連続して担当の編集さんとうまくいってないという方とお話しして
いろいろ思うことあり、ぐるぐると考えていました。
漫画家と編集者の関係については話したいことがありすぎてどこから手をつけていいのか…
まず自分のために少しまとめさせてもらうと、
● 編集さんの「合う・合わない」はどこで判断するべきか
● 編集さんの意見が変わる…アドバイスの捉え方について
● 編集さんの役割は何なのか、これまでとこれから
まだまだいろいろある気もしますが、徐々に消化していきたいと思います。
悩んでいる方のお話を伺うと、個別にいろいろ差はあるものの、
「面白くない」と言われてしまい何を描いて持っていったらいいか分からない…
という状況に陥ってしまっている方が多いです。
しかしそもそもひとつ、クリエイティブに携わる者は当然の認識としてあると思いたいのですが、
「面白くない」は禁句ですから!!
いえ、でも一応その話からした方が良いでしょうか。
ブレインストーミングはご存知ですか?
ブレインストーミング(英: Brainstorming)あるいはブレインストーミング法(BS法)とは、アレックス・F・オズボーン(英語版)によって考案された会議方式のひとつ。 集団思考、集団発想法、課題抽出ともいう。<wikipediaより>
集団でアイデアを出すための手法、ですね。
ディズニーとかピクサーとか、この方法で物語を作っているとか、
聞いたようなないような…(ソース無し)
この中のルールとして大事なものに「人の意見を批判しない」というものがあります。
どんなありえないおかしな意見も、まずは「いいね!」って言う。
出てきたアイデアに対して、批判的な意見が出てしまうと、アイデアを出す前に周りの目を気にしてしまうため、量産の弊害となります。
引用元:斬新なアイデアを量産出来るブレインストーミングのやり方とコツ
これは全くその通りですよね。きっと二人の打ち合わせでも同じことです。人は誰だって否定されたくないもの。また次の発言が否定されるかもしれない…と思ったら何も口に出せなくなってしまいます。
アイデアは、最初っから抜群にいいものが降ってくるわけではなく、
「それもいいね、ってことはこれはどう?」
「確かにそれもいい!とするとこういうのもいけるのでは?」
「だったらこれもあるんじゃない?」
「てことはこれはどうだろう!」
ってどんどん転がしてって最終的に素晴らしいアイデアに行き着く、そんな感じではないでしょうか。
その最初のひと転がしを、否定的な言葉は、止めてしまいます。
そしてこれは突き詰めれば、一人で考える時でも同じことですよね。
みんな何かを作っていくときは、頭の中でブレーンストーミング的なことをやっているはずです。
頭の中でこうかなああかなと転がして、良いアイデアを探っていく。
何かを生み出そうとしたことがあるなら必ず体験するはずの、当たり前の事実だと思います。
だからこそ…
だからこそ僕はクリエイティブに携わる職でありながら、
簡単に「面白くない」と口にする人が、にわかに信じられません。
それでは何も始まらない。何も生み出せない。
そんな当たり前のことも分からず、本当に何かを生み出そうとしたことがあるのかと。
(しかしここへの反論として、そもそも編集者はクリエイターではない、という意見もあると思います。
それは先のリストにもあげましたが、その点も考えていきたいところです。)
しかしこの話をすると、
「ごとうさん特に面白いと思ってなくても面白いって言ってるんじゃないか疑惑」を
持つ方もいらっしゃるんじゃないかと思うのですが、それはまた別の話です
もしかしたら僕は「面白い」を感じやすい体質なのかもしれません。でも、どうでしょうか。
ネームを手渡された時点で、そのネームには「想い」が載っています。
「誰かが何かを伝えよう」と苦心してネームを描いたわけで、
それってすでにゾクゾクしてしまうような「面白さ」があると思いませんか。
なので僕からすると、どんな作品にも「面白い」があります。
その面白みが十分に活かされていれば、文句なく面白いですし、
まだ埋もれていたとしても、「面白い」が存在する事実は変わりません。
あとは引き出すのみだなと感じます。
もちろん、その面白みを人に伝えていくにはシビアな目が必要なことは
承知しておりますし、そのための【ネームできる講座】であり、東京ネームタンクです!
(ネームできる講座は計3回の授業で32Pのオリジナルネームが出来上がる講座です!!)
「面白くない」を変えていく。
いろいろと大げさに書いちゃいましたが、結局のところ今回の話は、「言い方に気をつけろ」
ってことかもしれません。人にも自分自身にも。
「それも良いけれど、こうすればもっと良くなるのではないか」
って言い方でだいたい回避できませんか。ほとんどの否定的なワードは。
「少しも、ない」から「ちょっとは、ある」へ。
何かを生み出していくとは、こういうことですし、「考え方」もきっと同じかと。
「少しも面白くない」ではなく、「ちょっとは面白い」
漫画を描くなら、まずはこの発想に切り替えていくのが大事だと思ってます。
長くなってしまいましたので、今回はここまでにして(全然本題は入れなかった!)
また次回に続きます。
